パーキンソン病の自律神経障害とは?原因・症状・治療と自律神経失調症との違いを解説

パーキンソン病というと、手のふるえや動作の遅さ、筋肉のこわばり、歩きにくさといった「運動症状」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実際には、便秘、立ちくらみ、頻尿、発汗の変化など、体のさまざまな働きを調整する「自律神経」に関わる症状がみられることもあります。
こうした症状は「自律神経障害」と呼ばれ、パーキンソン病の代表的な非運動症状のひとつです。症状の現れ方には個人差があり、一部は運動症状がはっきりする前からみられることもあります。
また、「自律神経失調症とは何が違うのか」「なぜパーキンソン病で自律神経の症状が起こるのか」と疑問に感じる方もいるでしょう。
この記事では、パーキンソン病でみられる自律神経障害について、その原因や主な症状、評価・治療、日常生活や運動での注意点、自律神経失調症との違いまで分かりやすく解説します。
パーキンソン病の自律神経障害とは
パーキンソン病では、手のふるえや動作の遅さなどの運動症状だけでなく、血圧、消化、排尿、発汗などを自動的に調節している自律神経の働きにも影響が及ぶことがあります。
このような状態を「自律神経障害」と呼びます。
便秘、起立性低血圧、頻尿、発汗異常などが代表的で、症状によっては日常生活や運動にも影響します。
自律神経とはどのような働きをする神経?
自律神経とは、自分で意識しなくても体の状態を一定に保つために働いている神経のしくみです。
主に交感神経と副交感神経が関わり、
- 心拍数や血圧の調節
- 胃や腸の動き
- 排尿
- 発汗
- 体温調節
- 性機能
などを調整しています。
たとえば、立ち上がったときには血圧が大きく下がらないように血管などを調節します。また、食事をすれば消化管を動かし、暑くなれば汗を出して体温を調節します。
そのため、自律神経の働きがうまく調節できなくなると、「立つとふらつく」「便が出にくい」「トイレが近い」「汗のかき方が変わった」といった、一見すると別々にみえる症状が現れることがあります。
自律神経障害はパーキンソン病の「非運動症状」のひとつ
パーキンソン病の症状は、大きく「運動症状」と「非運動症状」に分けて考えられます。
運動症状には、動作が遅くなる運動緩慢、筋肉のこわばり、安静時振戦、姿勢や歩行の変化などがあります。
一方、非運動症状には、
などがあります。
非運動症状は外から見ただけでは分かりにくい一方、生活のしづらさにつながることがあります。
そのため、パーキンソン病では「動き」だけではなく、全身にどのような変化が起きているかを見ることが重要です。
とは?症状・原因・レビー小体型認知症との違いを解説-640x336.jpg)
パーキンソン病ではなぜ自律神経障害が起こる?
パーキンソン病で自律神経障害が起こるのは、病気による神経系の変化が、体を動かすための神経だけでなく、自律神経に関わる神経系にも及ぶためと考えられています。
運動症状だけでなく自律神経にも影響が及ぶ
パーキンソン病では、脳の黒質にあるドパミンをつくる神経細胞が減少し、動作の遅さ、筋肉のこわばり、ふるえなどの運動症状が現れます。
しかし、病気による変化は黒質だけに限りません。
脳幹などの中枢神経だけでなく、心臓や消化管などにつながる末梢の自律神経にも変化がみられることが分かっています。また、パーキンソン病に特徴的なαシヌクレインというタンパク質の異常な蓄積も、自律神経系を含むさまざまな部位で確認されています。
そのため、パーキンソン病は単に「体が動きにくくなる病気」ではなく、運動・血圧・消化・排尿・発汗など、幅広い身体機能に影響する可能性のある病気と捉えることが大切です。
自律神経障害は運動症状より前からみられることもある
パーキンソン病では、一部の非運動症状が、ふるえや動作の遅さなどの典型的な運動症状より前から現れることがあります。
自律神経症状のなかでは、特に便秘はパーキンソン病の診断より前からみられることがある症状として知られています。
ただし、便秘や立ちくらみなどがあるからといって、将来パーキンソン病になるという意味ではありません。
これらの症状は一般の方にも多く、薬剤、加齢、生活習慣、ほかの病気などさまざまな原因で起こります。
自律神経症状ひとつだけでパーキンソン病を診断することはできません。
パーキンソン病でみられる主な自律神経症状

パーキンソン病の自律神経障害では、消化器、血圧、排尿、発汗、体温調節、性機能などに症状が現れることがあります。
| 自律神経が関わる機能 | 主な症状 |
|---|---|
| 消化器 | 便秘、胃もたれ、膨満感など |
| 血圧調節 | 起立性低血圧、立ちくらみ、食後低血圧 |
| 排尿 | 頻尿、尿意切迫、夜間頻尿、排尿困難など |
| 発汗 | 多汗、発汗の低下 |
| 体温調節 | 暑さ・寒さへの対応の変化 |
| 性機能 | 性欲や勃起機能などの変化 |
ただし、これらすべてがパーキンソン病によって起こるとは限りません。
便秘・消化管の症状
便秘は、パーキンソン病でよくみられる自律神経症状のひとつです。
腸の動きが低下することに加えて、水分摂取量、食事、活動量、薬剤など複数の要因が関係します。
また、胃から食べ物を送り出す働きが遅くなる「胃排出遅延」により、胃もたれや膨満感、少量の食事でも満腹になるなどの症状がみられる場合があります。
便秘については、原因や対策を別の記事で詳しく解説しています。

起立性低血圧・立ちくらみ
自律神経による血圧調節がうまく働きにくくなることで、立ち上がった際に血圧が低下する「起立性低血圧」がみられることがあります。
症状としては、
- 立ちくらみ
- めまい
- ふらつき
- 視界がぼやける
- 頭がぼんやりする
- 重症の場合には失神
などがあります。
リハビリの場面でも、筋力やバランス能力だけでなく、立ち上がった直後の血圧低下が転倒の原因になっていないかを見ることが重要です。
頻尿・尿意切迫・排尿障害
パーキンソン病では、膀胱に尿をためたり、適切なタイミングで排出したりする働きにも影響が及ぶことがあります。
特に、
- 頻尿
- 尿意切迫
- 夜間頻尿
などがみられます。
人によっては、尿が出始めにくい、十分に出し切れない感じがするといった症状がみられることもあります。
排尿症状は転倒にも関係します。
特に夜間、急いでトイレへ向かう際には、寝起きの動きにくさ、暗い環境、方向転換などが重なることで転倒しやすくなります。
そのため、ベッドからトイレまでの動線や照明、手すりなど生活環境を整えることも重要です。
発汗の増加・減少
パーキンソン病では、汗をかきすぎる「多汗」だけでなく、反対に汗をかきにくくなることもあります。
発汗量が薬の効き目が弱くなるOFF時間やジスキネジアに関連して変化する場合もあります。
運動時には、
- 室温や湿度
- 顔色
- 発汗量
- めまい・ふらつき
- 水分摂取
なども確認しましょう。
「汗をあまりかいていないから大丈夫」とは限らず、汗をかきにくいこと自体が体温調節の問題を示している可能性もあります。
体温調節の変化
自律神経は、発汗や皮膚の血流を調整することで体温を一定に保つ働きにも関係しています。
そのため、パーキンソン病では暑さに弱くなったり、寒さを強く感じたりする場合があります。
特に夏場の運動や入浴後などは、脱水や血圧低下も重なりやすいため注意が必要です。
なお、高い発熱がある場合には、自律神経障害だけが原因とは限りません。感染症など別の病気の可能性もあるため、発熱や急激な体調変化がある場合は医療機関へ相談しましょう。
食後に血圧が下がる「食後低血圧」
パーキンソン病では、食事のあとに血圧が下がる「食後低血圧」がみられることがあります。
食事をすると消化のために胃や腸へ血液が集まります。通常は自律神経によって血圧が調節されますが、その調節が十分に働かないと、食後に血圧が低下する場合があります。
食後に、
- 強いだるさがある
- 立つとふらつく
- 頭がぼんやりする
- 歩きにくくなる
といった症状がある場合には、血圧の変化が関係している可能性があります。
性機能に関する症状
自律神経は性機能にも関係しています。
パーキンソン病では、男性の勃起機能の低下や、男女ともに性欲や性的反応の変化がみられる場合があります。
一方で、一部のドパミン作動薬では性欲が過度に高まるなどの衝動制御障害がみられることがあります。
性機能の変化には、自律神経だけでなく年齢、気分、睡眠、身体機能、薬剤など多くの要因が関係するため、気になる場合には主治医へ相談しましょう。
パーキンソン病の自律神経障害と自律神経失調症の違い
パーキンソン病に伴う自律神経障害と、一般に「自律神経失調症」と呼ばれる状態は同じものではありません。
「自律神経失調症」とは同じものではない
パーキンソン病は、脳を中心とした神経系に変化が起こる神経変性疾患です。
一方、「自律神経失調症」という言葉は、めまい、動悸、胃腸症状、倦怠感など、自律神経に関連すると考えられるさまざまな症状をまとめて表現する際に使われることがあります。
| パーキンソン病の自律神経障害 | 一般にいう自律神経失調症 | |
|---|---|---|
| 背景 | パーキンソン病に伴う神経系の変化 | さまざまな要因が関係 |
| 主な症状 | 便秘、血圧低下、排尿障害、発汗異常など | めまい、動悸、倦怠感、胃腸症状など |
| パーキンソン病との関係 | 非運動症状のひとつ | パーキンソン病そのものではない |
以前「自律神経失調症」と言われたことがあるからといって、それがパーキンソン病につながるとは限りません。
自律神経症状だけでパーキンソン病とは判断できない
便秘、立ちくらみ、頻尿、発汗の変化などがあっても、自律神経症状だけでパーキンソン病と診断することはできません。
パーキンソン病の診断は、症状の経過や神経学的な診察などをもとに総合的に行われます。
自律神経症状に加えて、
- 動作が以前より遅くなった
- 歩幅が小さくなった
- 片側の手足が動かしにくい
- 安静時に手がふるえる
- 筋肉のこわばりがある
など運動面にも変化がみられる場合には、神経内科などへの相談を検討しましょう。
自律神経障害はどのように評価・検査する?

パーキンソン病の自律神経障害は、ひとつの検査だけで判断するものではありません。
症状や生活状況を確認し、その症状に応じた検査を組み合わせて評価します。
症状や日常生活について確認する
まず重要なのは、本人が普段どのような症状を感じているのかを整理することです。
たとえば、
- 立ち上がったときにふらつくか
- 食後に体調が変化するか
- 便秘があるか
- トイレが近くなったか
- 夜間に何度トイレへ行くか
- 発汗量が変化したか
- 症状と服薬時間に関係があるか
などを確認します。
リハビリでは、さらにその症状が実際の動作へどう影響しているかを見ることが大切です。
「夜間のトイレで転びそうになる」「食後は立ち上がりにくい」など、実際の生活場面と結びつけて考えます。
血圧測定など症状に応じた検査を行う
起立性低血圧が疑われる場合には、横になった状態と立った状態で血圧を測定します。
一般に、立ち上がって3分以内に、
収縮期血圧が20mmHg以上低下する、または拡張期血圧が10mmHg以上低下する
場合に起立性低血圧に該当するとされています。
必要に応じて、より詳しい起立試験や自律神経機能検査が行われる場合もあります。
排尿症状がある場合には、尿路感染症や前立腺などほかの原因を確認し、必要に応じて残尿量や膀胱機能の検査などが行われます。
すべての方が同じ検査を受けるわけではありません。
症状 → 生活状況 → 薬剤やほかの病気 → 必要な検査
という順番で整理することが大切です。
パーキンソン病の自律神経障害の治療
自律神経障害には、すべての症状に共通するひとつの治療法があるわけではありません。
症状の種類や原因、使用している薬、ほかの病気などを確認しながら対応します。
症状によって治療方法は異なる
代表的な考え方は次の通りです。
| 症状 | 主な対応 |
|---|---|
| 便秘 | 食事・水分・活動量の調整、必要に応じた薬物療法 |
| 起立性低血圧 | 原因となる薬剤や脱水などを確認し、生活調整や薬物療法を検討 |
| 頻尿・尿意切迫 | 排尿状態を評価し、必要に応じて泌尿器科的治療 |
| 発汗異常 | 環境・水分・薬剤やOFFとの関係を確認 |
| 食後低血圧 | 食事内容や食後の過ごし方を検討 |
| 性機能 | 原因や薬剤を確認し、症状に応じて対応 |
自己判断で、ほかの方と同じ治療を行わないことが重要です。
パーキンソン病治療薬との関係も確認する
自律神経症状を考えるときには、使用している薬との関係も確認します。
一部のパーキンソン病治療薬は血圧低下などに影響する場合があります。また、薬剤によって便秘や排尿症状などに影響することもあります。
一方、症状によっては薬のOFF時間との関連がみられる場合もあります。
重要なのは、薬が原因かもしれないと思っても自分で減量・中止しないことです。
症状が服薬時間と関係しているように感じる場合には、記録して主治医や薬剤師へ伝えましょう。

生活習慣の調整も重要
薬物療法だけでなく、日常生活の調整も大切です。
たとえば、
- 急に立ち上がらない
- 必要な水分を確保する
- 適度に身体を動かす
- 排便・排尿のリズムを整える
- 暑い環境で長時間運動しない
- 食後の体調を確認する
- 夜間のトイレまでの環境を整える
などがあります。
ただし、水分や塩分を多くとればよいという意味ではありません。
心臓病、腎臓病、高血圧などがある方では制限が必要な場合もあるため、具体的な量は主治医などに確認しましょう。
日常生活で自律神経症状とうまく付き合うために

自律神経症状は、時間帯、食事、服薬、気温、活動量などによって変化することがあります。
そのため、自分にとって症状が起こりやすい状況を知ることが大切です。
症状を記録して変化を確認する
記録するときは、
「いつ・何が・どんな状況で・どの程度起きたか」
を意識しましょう。
おすすめは次の5項目です。
- 症状が起きた日時
- 症状の種類
- 症状が起きたときの状況
- 食事・服薬との関係
- 日常生活への影響
たとえば、次のように記録します。
| 時間 | 症状 | 状況 | 食事・服薬 | 生活への影響 |
|---|---|---|---|---|
| 7:00 | 立ちくらみ | 起床後に立った直後 | 朝薬の前 | 壁につかまった |
| 13:00 | ふらつき・だるさ | 昼食後30分 | 昼食後 | 立っているのがつらい |
| 16:00 | 発汗が多い | 散歩中 | 服薬約3時間後 | 途中で休憩 |
| 夜間 | 頻尿 | 就寝後 | ― | 3回トイレへ行った |
毎日完璧に記録する必要はありません。
症状のパターンを見つけて、診察やリハビリの際に共有することが目的です。
水分・食事・生活リズムを整える
水分不足は、便秘だけでなく脱水や血圧低下にもつながります。
一方、「頻尿だから」と必要以上に水分を減らすと、かえって脱水や便秘を起こしやすくなることがあります。
必要な水分量は個人によって異なるため、持病などがある場合は主治医の指示を優先してください。
また、食後に血圧が下がりやすい方では、食事量や食後の過ごし方について医療者と相談することもあります。
転倒や脱水など二次的な問題にも注意する
自律神経障害では、症状そのものだけでなく、その結果として起こる転倒などにも注意が必要です。
特に、
- 起床直後
- 椅子から立った直後
- 食後
- 入浴後
- 夜間のトイレ
- 暑い環境での運動
などでは注意しましょう。
立ちくらみがある場合には、
寝る → 座る → 少し待つ → 立つ → 安定してから歩く
と段階的に姿勢を変えることが安全につながります。
夜間頻尿がある方では、照明、床の障害物、手すりなど住環境を見直すことも大切です。
困っている症状は主治医に具体的に伝える
「立ちくらみがあります」だけでなく、
「朝、起きて立ったあとに週3回ほどふらつき、壁につかまっています」
というように、
- 頻度
- 時間帯
- きっかけ
- 生活への影響
まで伝えると、医療者が状況を把握しやすくなります。
自律神経症状は外から分かりにくいため、「このくらいなら」と我慢せず、困っていることを具体的に伝えましょう。
自律神経障害と運動・リハビリの関係
パーキンソン病では、運動やリハビリテーションを継続することが、筋力、持久力、バランス、歩行能力などを維持するうえで重要です。
ただし、自律神経症状がある場合には、安全面への配慮が必要です。
自律神経症状がある場合は運動時にも注意が必要
起立性低血圧、発汗異常、体温調節の変化などがある場合には、
- 運動前後の血圧
- めまいやふらつき
- 顔色
- 発汗
- 水分摂取
- 食事との時間
- 服薬との時間
などにも注意します。
起立性低血圧が強い場合には、立位での運動よりも、自転車エルゴメーターなど座位で行える運動が適する場合もあります。
体調に合わせて無理のない運動を行う
パーキンソン病では身体活動を継続することが重要ですが、毎日同じ運動量をこなす必要はありません。
「今日は立ちくらみが強い」「食後でだるい」「暑さで体調が悪い」という日は、
- 運動時間を短くする
- 強度を下げる
- 休憩を増やす
- 座ってできる運動に変更する
- 室温や湿度を調整する
などの工夫が必要です。
リハビリの視点では、「どれだけ運動できたか」だけでなく、「安全に継続できたか」を重視します。
なお、運動が自律神経障害そのものを確実に改善するとまでは現時点で言えません。
自律神経症状があるから運動をやめるのではなく、症状に合わせて運動方法を調整することが重要です。
こんな症状がある場合は医療機関に相談を
自律神経症状が強い場合や急激に悪化した場合には、「いつものパーキンソン病の症状」と自己判断しないことが大切です。
失神や強い立ちくらみがある
実際に意識を失った場合や、立っていられないほどの強い立ちくらみがある場合には、医療機関へ相談しましょう。
原因は起立性低血圧だけでなく、脱水、貧血、薬剤、心臓の病気などの場合もあります。
転倒して頭部を打った場合などにも注意が必要です。
排尿できない・著しい排尿症状がある
尿意があるにもかかわらず急にまったく尿が出なくなった場合には、早急な医療対応が必要です。
また、
- 尿が極端に出にくい
- 強い残尿感がある
- 排尿時に強い痛みがある
- 血尿がある
といった症状がある場合にも医療機関へ相談しましょう。
発熱や急激な体調変化がある
パーキンソン病では発汗や体温調節に変化がみられることがありますが、高い発熱を自律神経障害だけのせいと考えてはいけません。
肺炎や尿路感染症などが隠れている場合があります。
また、まれではありますが、パーキンソン病治療薬を急に中断した際などに、高熱、強い筋肉のこわばり、意識変化、自律神経症状などを伴う重篤な状態が起こることがあります。
高熱とともに急激な動きにくさや意識状態の変化がある場合には、速やかに医療機関へ相談してください。
自律神経症状が急に悪化した
パーキンソン病は一般的に徐々に経過する病気です。
そのため、
- 急に立ちくらみが強くなった
- 排尿状態が急に変わった
- 急に食事や水分がとれなくなった
- 自律神経症状とともに動作も急に悪化した
- 意識がぼんやりする
といった場合には、感染症、脱水、薬剤、ほかの病気などが重なっていないかを確認する必要があります。
失神、急な尿閉、高熱、意識状態の変化など緊急性が疑われる場合には、通常の診察を待たず、救急受診を含めて対応を検討しましょう。
まとめ|パーキンソン病では運動症状だけでなく自律神経症状にも目を向けよう
パーキンソン病では、ふるえや動作の遅さ、筋肉のこわばりといった運動症状だけでなく、便秘、立ちくらみ、排尿障害、発汗異常、体温調節の変化などの自律神経症状がみられることがあります。
こうした症状は日常生活や運動にも影響するため、症状が起こる時間帯や生活場面を記録し、主治医やリハビリ専門職と共有することが大切です。
また、自律神経症状には薬剤や脱水、ほかの病気が関係している場合もあります。急な悪化、失神、尿が出ない、高熱などがみられる場合には自己判断せず、医療機関へ相談しましょう。
パーキンソン病では「動き」だけを見るのではなく、全身の変化を含めて状態を捉えることが、安全に生活や運動を続けるうえで重要です。
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